主人公は普通の青年。職業は普通の会社員。将来を約束していた恋人もいた。穏やかに、つつがなく生きてきた。しかし、主人公はある日恋人に別れを告げられてしまう。傷つきやけを起こした主人公は自殺を考え樹海の中へ入る。

しかし、途中でいろいろと思い直し、自殺を止めて自宅へ戻ろうと考える。Ｕターンを決めたその時、主人公の足場が崩れ山道の崖から遙か下方の樹海に転げ落ちてしまう。枯れ葉の下に埋もれている枯れ木や岩に打ち付けられ、身体が激しくバウンドする。
「おっ、俺はこんなところで死ぬのか………？」
遠のく意識の中、主人公はそんなことを考えていた。………。

ふと、瞼の上に差す暖かい光を感じ主人公は目を開けた。気が付くとそこは何処か古めかしい洋館の一室らしい。目の前には、木造の天井。梁が格子状のデザインを描いており、その高さからこの建物は一般的な住居ではないことが伺える。

自分が身体を預けているこの寝具や家具などの調度品も全てがかなりの年代物らしく、洗練されたデザインにそれらのほとんどがかなりの美術的価値を持ったもの、またはそれに見合うような高額なものだという事が解る。主人公は死ぬことなく、助けられ介抱されていたのだ。
「………気が付きました？」
傍らには自分を心配そうにのぞき込んでいる黒髪の少女いる。……… ここは樹海の奥、道も閉ざされ全てに忘れ去られた館だという。そこには三人の若い女性と一人の家政婦が住んでいるという。

そして、主人公は体調が回復するまで館のお世話になる事になる。外部（俗世）から完璧に遮断された古い洋館。そこに住む３人の若い女性達。そして、館に隠された秘密とは………？